「うちのペンギンがさ・・・」
フォークランドの15年来の友人の話によく出て来る、ペンギン好きとしてはひたすら羨ましいこの言い回し。
この友人は、牧羊業を営んでいて、首都スタンレーの郊外に広大な農場を所有しています。その農場の敷地の中にいくつかペンギンの繁殖地があって、そこのペンギンたちの話をする時に、そんな言い方をするのです。
勿論野生動物ですから、たとえ私有地に住んでいてもペンギンは友人の所有物ではありませんが、「友人宅に住んでいるペンギン」ということでは、「うちのペンギン」で間違いはないので、時々「そのセリフ、私も言ってみたいよ、クゥーーッ!」とツッコミを入れずにはいられません(笑)。
上の写真は、その友人宅の敷地にあるイワトビペンギンの繁殖地から徒歩10秒という絶好のロケーションの小屋に泊った時に撮影した、「はぐれキタイワトビペンギン」です。
フォークランドにはイワトビペンギンが多数生息していますが、こちらはミナミイワトビと言われる種で、一方、キタイワトビは遠くトリスタン・ダ・クーニャ諸島や周辺の離れ小島に生息する種です。
ここ5~6年ほど、フォークランドには毎年「はぐれキタイワトビ」が3羽ほど来ていて、このうちの2羽がよく友人宅にあるイワトビコロニーの中に紛れています。
更に、時々はぐれヒゲペンギン(南極大陸周辺等が主な生息地)もやってくるので、今まで友人の敷地内では、フォークランドで繁殖する5種(キング、ジェンツー、マゼラン、マカロニ、イワトビ)に加え、ヒゲペンギンとキタイワトビが目撃されていたのですが、今年は、更にはぐれロイヤルペンギン(マッコーリー島とその周辺の小島にしか生息しない種)がジェンツーの繁殖地内に紛れこんでいて、なんとペンギン7種+1亜種が見られるというすごさ!
世界広しとはいえ、個人宅の敷地で8種類(正確には、7種+1亜種ですが)のペンギンが見られるところは、友人宅だけだと確信しています。
ちなみにそのほかのフォークランドのペンギンたちについても、個人所有の島々や土地に住んでいるのが殆どです。さらに、フォークランドの有人の島は、1家族によって所有されているところが殆どで、フォークランドに最初に行った頃は、「住んでいるのは自分の家族と何万何千というペンギンだけ」というのがとても新鮮に感じられたものです。
コロナ渦のため、今シーズンに予定されていたフォークランド訪問は中止となり、来シーズンもどうか?という状況ですが、10月、12月の訪問については手配済み、そして可能性としては、1~3月も?というところです。
フォークランドは早くも50歳以上の住民と、指定職に就く50歳以下の住民の一回目のワクチン接種が本日完了する模様です。途中経由するアメリカ・チリについても去年末から接種が始まっています。一方日本は・・・オリンピック開催を謳いながら、ワクチンでは完全に出遅れていますね・・・。
個人的にはオリンピック開催はない、と考えていますが、今年後半くらいから日本を含む各国の出入国要件が緩和されることを期待しています。